2008年7月25日金曜日

遅れグラム・ロック Steve Harley & Cockney Rebel / Face To Face



70年代UKロックのムーヴメントの一つとして、グラム・ロックというものがあった。デヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージックスレイド、Tレックスなどなど数多くのスター達を輩出していった。

しかしそのブームも73年末頃にはピークをすぎており、当時デビューしたグラム系のグループは「遅れてきたグラム」と呼ばれた。そんな遅れグラム・ロックの代表各がこの Cockney Rebel です。

日本でもセカンド・アルバムの邦題「さかしま」はそこそこ話題にはなりました。メンバーにも、後に10cc、アラン・パーソンズに参加した Duncan Mackay(key)や Stuart Elliot(Dr)などが居ます。

中心人物の Steve Harley ですがデカダンス、ナルシズムなどグラム的な要素もしっかり兼ね備え、独特な歌いまわしが強烈に印象に残り、好き嫌いがはっきりと別れるタイプだと思う。聞き込めば病み付きになるというスルメイカ的なメロディーが、単なるB級と切り捨ててしまうのはもったいない存在です。

前作の「さかしま」も派手さはないが独特のエグ味を持つサウンドと独善的メロディーが心に残る英国ポップの裏名盤だったが、本作はそんな彼らの初ライヴ盤でもあり、ラスト・アルバムでもある。ロック・コンサートというより、なにか場末のキャバレーのショーでも観ているようで、独特でかつ異様な盛り上がりをみせていて、聴くほどに楽しめる作品です。

少数派が好きな自分ですが、この Steve Harley & Cockney Rebel も、この日本で一体何人の人が知っているんでしょうか?知る人ぞ知るという感じがまたマニア心に火をつけるんでしょうか。

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