2008年4月28日月曜日

痛快Jazz・Rockの傑作! Feels Good To Me / Bill Bruford



Bill Bruford  は YES . King Crinuson. UK とプログレのど真ん中を渡り歩いてきたドラマー。
初のソロ・アルバムですが、内容は充実しています。イギリス・ジャズ・ロック・アルバムの傑作に入る作品だと思います。
プロデュースは Brand X のロビン・ラムレイが担当。
そしてキーボードの Dave Stewart の貢献度は大きく、ナショナル・ヘルス的な曲展開、雰囲気をかもし出している。ギターは
Allan Holdworth 超絶な、そして独特なネバネバ・ウネウネなギター・プレイを全開していて実に気持ちが良い。ベースはアメリカ人の Jeff Berlin を起用したが、このアルバム以降プログレ界でも名を馳せることになる。
そしてなんて言っても、このアルバムを際立たせているのは、Annette Peacock のヴォーカルで、たんなる歌ものでは終わらない深みを与えている。彼女、独特の癖のある歌いまわしや、リズム感、そこえもって Allan Hoidworth のこれまた変態チックなギターが絡んできて、これは病みつきになる様なサウンドでプログレ・ファンにはたまらないですね。
その後 Bill Bruford は UK を挟んで、自らのグループ 「Bruford」 で再びこのメンバーでアルバムを発表。そちらも傑作ですが、どんどんと Jazz の世界に急接近していくのでした。

2008年4月27日日曜日

地中海の伝説 Mauro Pagani


日本における P.F.M の衝撃は強烈だったが、そのおかげでイタリアの音楽シーンを少なからず知ることができた。
イギリスに次ぐプログレ大国だというのも、最近解かってきている。そんなイタリア No1のプログレ・グループ P.F.M でヴァイオリンとフルートを担当していたのが本作の主人公 Mauro Pagani である。
P.F.M 脱退してのソロ・アルバムの1作目ですが、まずなによりジャケットの Mauro Pagani に本人だろうかカッコイイデス!
内容のほうも、古来から交通の要所であり、さまざまな文化の交錯する地中海の姿をいきいきと描いた歴史的名盤だと思います。
P.F.M の特徴を持ちつつも、その世界を大きく跳躍して、アレアのメンバー等も巻き込んで、地中海音楽を極限まで追求し、民族楽器を駆使したすべての曲が名演かつ名曲。
まるで、このアルバムがその後のワールド・ミュージックの先駆け、原点だったようにも聴こえる、最初は少し取っ付きにくいかもしれないが、回数聴くとだんだん良くなっていきますので、飽きがきませんね。

2008年4月26日土曜日

前期クリムゾン 最終章。 ISLANDS / King Crimuson


この「ISLANDS」は71年の King Crimson の4作目にして、前期 King Crimson の最終章を飾る作品でもあります。
この時点で、オリジナル・メンバーは Robert Fripp Peter Sinfield の二人になっています。
前作に続いて、英国ジャズ・ピアニスト Keith Tippett が前面参加をしており、雰囲気的には静かな、ジャズ・ロック・アルバムといった感じをうけます。
まるで、昔話を聞くような静かな語りかけるようなオープニング、そしてジャズ的な演奏、とおもいきや2曲目の「Sailor's Tale」では一揆に攻撃的プレイになり、Crimuson お得意の「静」と「動」の対比がよく発揮されている。
しかし、なんていってもラストの「ISLAND」が素晴らしい。新人の Boz (レコードにはBozとしか表示されていなかった。)の清楚な声がたまらなく美しい。演奏もピアノやコルネット、オーボエ等シンプルで淡々と静かだ。まるで延々と続く黄昏のようで、やがて静かに日は沈み深い闇に包まれていくかのようで、静かな演奏に反して、広大で宇宙的なスケール感すら感じさせられるものだ。
この「ISLANDS」を最後に作詞家の Peter Sinfield は役目を終え King Crimson を去る、こうして前期 King Crimson は静かに幕を閉じ、凄まじく攻撃的でもある後期 King Crimuson が少し間をあけてスタートし、 Robert Fripp が本領発揮していくことになるのでした。

2008年4月25日金曜日

CAMEL and CARAVAN Union Rain Dances / CAMEL



77年 CAMEL の5作目。

ベースが CARAVAN の Richard Sinclair になり、新しい風を CAMEL に送り込んでいる。

弱点であったヴォーカル・パートが Sinclair によって、ほどよくカバーされていて、歌がはいると、やっぱりカンタベリー風と言おうか、牧歌的でさえある。

演奏のほうも、ほどよく洗練されて当時流行りのフュージョンがかったサウンドが展開されるが、根底にはしっかりとしたプログレの風味がかかっており、CAMEL 流フュージョンとでも呼びましょうか?

この展開は次回作「ブレスレス」まで続きます、キーボードの Peter Bardens が脱退した後釜には、やはり元 CARAVAN の David Sinclair が加入し、それこそ半分 CARAVAN 状態になってしまいました。

しかし、この頃の演奏は本当にプログレ、フュージョン、ポップスといったサウンドが三位一体になった高度な次元で製作されているなというのが、よく解かります。

最近リマスターされた、この頃のライヴ盤がボーナス・トラックがたくさん収録されて発売されていますので CAMEL ファンの方はぜひ聴いてください、感動しますよ!

2008年4月24日木曜日

ギター職人。 Sleepwalk / Larry Carlton


この「夢飛行」は先に発表された「夜の彷徨」とともに Larry Carlton のソロ・アルバムの中の定番である。
この作品は、とても歌心溢れるギター・ソロが堪能できる、決して他のアルバムみたいに派手な早弾きなどはしていない、艶のあるこれぞ、ギター335の音色といった味のあるギター・プレイが中心で、長い歳月がたったが飽きがこないアルバムだと思う。
Larry Carlton はクルセイダースの作品からギタリストとしての頭角をだし、その後の Steely Dan の曲の中での数々のギター・プレイやソロは、今や伝説として語り継がれている感があります。
当時80年代はフュージョン・ブームにあいまって、本来裏方であるはずのスタジオ・ミュージシャンたちが注目され、レコード・ジャケットの裏のプレイヤーの名前をみて買うなんてことも、当然のようにありました。
この頃のギター・ヒーローというと、ロック・ギタリストではなく、日本でいうと、この Larry Carlton や Lee Ritenour といったスタジオ・ミュージシャンがギター小僧たちの憧れの的でもあったりしました。
とにかく、参加作品は数多いので意識しなくても、必ずどっかで Larry や Lee のギター・プレイは聴いているはずです。
生涯いちギタリスト的な、まるで職人気質がここまで日本人に愛される由縁なのだろうか。

2008年4月23日水曜日

クロスオーバー・到来 No Mystery / Return To Forever



マイルス・デイビス・バンドの門下生でもある、本作の主人公 Chick Corea のバンドであるこの Return To Forever は当時1972,3年頃から音楽ムーブメント、クロス・オーバー・ミュージックの走り的存在であり、Jazz からの ロック・ミュージックのアプローチやシンセサイザーをはじめとしたエレクトロニクスの大幅な導入、プログレ同様にジャンルにあまり縛られないサウンドだった。


この76年の発売「NO MYSTERY」は、そのエレクトリックなサウンドがさらに増幅され、ファンク・ミュージックも包括しながらも、かなりロックよりのハードな音作り、演奏になっています。
メンバーも、今考えると凄いメンバーで、Chick Corea をはじめ、なんとこの時10代の少年?だった若き日の Al DiMeola はすでに天才ぶりを発揮、ベース Stanley Clarke ドラム Lenny White スター・プレイヤーの集合体である。
いきなり超ファンクの「Dayride」で、度肝を抜き、各人の個性の出た楽曲を挟み、やっぱり最後は Chick Corea お得意のスペイン風の変化自在の組曲で幕を閉じます。
この路線は次回作の邦題「浪漫の騎士」まで続き、なんとプログレっぽいシンセ・ソロばりばりの曲まで演奏してまさにスーパー・グループです。

2008年4月22日火曜日

Pink Floyd の道は Progressive Rock の道なり Atom Heart Mother/Pink Floyd



全英アルバム・チャートNO.1を獲得し、一躍この Pink Floyd の名を世界に轟かせた名作。

多分、我が日本でも Pink Floyd = Progrssive Rock の名前が浸透してきたのもこの頃だったと思う。

日本においては、この作品の登場によって、 Progressive Rock という呼称はロック・ファンの中で一般化して、こうした音楽への人々の関心を大いに駆り立てる役割を果たした。

また、 Pink Floyd 自体の人気や評価もあがり、このアルバム以降、人気もうなぎのぼりになり、 Progressive Rock としての地位を決定ずけた。
アナログ盤の片面全てを使ったアルバム・タイトル曲は、オーケストラと混合合唱団、はたまたバイクのエンジン音などの効果音がコラージュのように重なり、イマジネーション溢れる、ロックという概念をかえた名曲である。
もう一方でB面は各メンバーの個性が感じられる、歌ごころのある牧歌的な作品が並び、ホットしばしさせられる。

2008年4月20日日曜日

ピラミッドに見せられた、孤独な男 PYRAMIDI/ The Aran Parsons Project


まるで映画のワン・シーンを観ている様なジャケット。
ホテルの狭い部屋で一人苦悩する男、その部屋の窓には、暗闇に映しだされるピラミッドの巨大な姿。これだけで、いろいろミステリー的な物語を想像していまう。
ピラミッドがどれほど神秘的なものか、その前に立ち、登り、その中を探索した者でなければわからないだろう。そびえ立つ壮大な神殿。その頂点は宇宙に向かい、その頂点を支えるために積まれた数知れぬ大きな石。
夜ともなれば、さえぎるものが何もない広大な砂漠に青白い影を落とす。それは全くの死の世界なのだけども、その中でピラミッドは静かに息をするのだ。
明暗、生と死、この世に生きる人々と神々との会話、 Alan Parsons の製作した、このアルバムはそんなふうに聴く者にイマジネーションの世界へと導いてくれる。
1曲目の静寂を破るサウンド、風の音、誕生、旅立ち、ゆったりとした情感に包まれ、やがて加わる「生」の鼓動にも似た規則正しいリズム。そのリズムに乗って歌が始まり、2曲目になる。ギター・サウンドから次第にオーケストラが加わり、ブラス・サウンドも重なり、雄大なコントラストが見事だ。やはり途切れず3曲目「鷲の飛翔」へ、スローでマイナーな曲たんたんとしているが、美しい旋律をもったバラードで、ヴォーカルのバックに入るモノフォニックなキーボードの音がなんとも言えない哀感を漂わせている。そしてラスト・ナンバーの「孤独な男の影」はそれこそジャケットの絵そのもの、ピアノにオーケストラ仕立てのサウンドを加えての美しいスロー・ナンバー。その曲想は流麗で、高音のヴォーカルが独特の哀感を持つ。とはいうものの、単にバラードとしての味だけではなく、ある種の説得力をもって私たちの胸を打つのだった。

2008年4月18日金曜日

男泣きの名曲「Starless」 Red/ King Crimuson


74年、私は15歳でした。その頃よく見ていた音楽雑誌「音楽専科」の記事に、めずらしく写真付き(当時は写真でも貴重でした)で Crimuson の解散、そしてラスト・アルバムの「Red」の発表が載っていたのでした。

その頃すでに私は、プログレの王道を突き進み、この King Crimuson に至ってはもう神様同然の存在でしたから、そのショックは相当なものでした。それでも、このラスト・アルバムを聴きのがさまいと、レコード屋さんに走ったのでありました。

前作の身を削るようなストイックな演奏も感動しましたが、この「Red」の男気を感じさせる、いさぎよさにもメチャクチャしびれました。

表題曲「Red」のストレートなメタル・ロック的なギター・リフに始まり、2、3曲目は後の John Wetto n の活躍を予感させるバラードとハードかつポップな曲想。即効的な演奏をはさみ、いよいよラストの名曲「Starless」それこそ、男泣きなフレーズな Robert Fripp のギター、ゲストのオリジナルメンバーでもあった Ian McDonald のむせび泣きなサックス、そして Bill Bruford のドラムも、いままでになくダイナミックだ。しかしながら、この名曲「Starless」にも、フリップにはもはや何の感慨もなかったのだろう。



 









2008年4月17日木曜日

何かが生まれる。 Before We Were Born/ Bill Frisell



Bill Frisell のことは、最近になって聴き始めました。

Jazz ギタリストという認識でしたが、どうもそれだけでは、収まらない人物でした。偶然、見つけた We Love Progressive Rocks というサイトでの解説が良かったんで、今回は引用させていただきます。どなたが作ったのか知りませんが、本当に内容がすばらしいサイトだと感じました。

アメリカのギタリスト Bill Frisell は ECM からデビュー後、NY シーンとのコラボレーションを経てアメリカン・ルーツ・ミュージックのモダンな解釈へと進む気鋭のギタリスト。初期はかなりプログレ。

89年発表のアルバム。Frisell と Ambitious Lovers の共演に ジョン・ゾーン がスパイスを効かせた、得意の「不気味で謎めいた」傑作。 Frisell の不可思議音響ギターに Art Lindsay の下手なギターが絡まる空間的な演奏や、死にそうなヴォイスなど、醒めているくせに刺激的なコンテンポラリー・ポップ・ミュージック。そしてゾーンのアレンジによる作品では、 The Bill Frisell Band が勢ぞろいして得意のコラージュを絨毯爆撃するパワーチューンをぶち上げる。これは Crimson、XLS,レコメン ファンにも絶対受ける内容。また2曲目、ユーモラスでねじれたジャズ解釈では、デビッド・サンボーン や ティム・バーン が師事したフリーの巨匠 Julius Hemphill も共演。モダン・ジャズのキャンパスに NY の景色が風変わりしながらも見事なタッチで描かれているような気がする。とにもかくにもミクスチャー感覚という点でずば抜けていた作品でした。

2008年4月16日水曜日

国民の健康? Natinal Health



イギリスにカンタベリーという地方があるらしい、

私も何処なのかは正確には知らない。そこから、 Soft Machine 、Caravan、 などのプログレ・グループが幾つも輩出している、まるでプログレの‘聖地’ともいえる場所なのである。


Hatfield&The North, Gilgamesh が相次いで解散した75年、双方のメンバーが合体するように結成したのが、この Natinal Healthだ。Dave Stewart、 Alan Gowen の二人が中心となり、ダブル・キーボード+ダブル・ギターという大型編成で繊蜜なアンサンブルを目指した彼らのコンセプトは、プログレが衰退し、パンク・ロック・ムーブメントが吹き荒れるイギリスでは完全に時代に逆行するものであり、当初からバンドの運営は困難をきわめたみたいだ。 Steve Hillage、 Bill Bruford、等が加入しては去っていく中で、77年にこの本作を発表。
ジャズ・ロックのシンフォニー・オーケストラともいうべき流麗なサウンドを披露。即効演奏もあるが、最後まで破綻せず緊張感をもちつずけている。
この辺のところは Dave Stewart の執念がこの歴史に残る大作を完成させたのだ。しかし、これだけ質の高い音楽性を持ちながらも、世間に相手にされなかったのは不幸というしかないです。

2008年4月15日火曜日

死の舞踏 Danse Macabre / ESPERANTO



75年、高校生だった頃、偶然遊びに行った友達の部屋でこの ESPERANTO の邦題「死の舞踏」を見つけた。
何故、友達がそんなマニアックなレコードを所有していたのかは、今となっては謎である。
なんか‘SM’みたいなジャケットが、高校生だった自分には充分に刺激的だった。そのジャケットのなかから、私はめざとく Peter Sinfield の名前を見つけて、元 King Crimuson の Sinfield が関わっているのなら、きっと、これは凄いアルバムに違いないと直感したのだが
結果、高校生だった自分には少々難解な音楽性だったのか、すこし期待しすぎて、駄目だったのを記憶している。
40歳過ぎた頃、何故か急に、この ESPERANTO を思い出し、聴きたくなったものだから、再発の紙ジャケを買いました。
大所帯のバンドなので、メンバーの事はいちいち知りませんが、2人のヴォーカル、4人の弦楽奏者、そしてロック・バンドと、そのサウンドはクラッシク寄りではあるが、ロックのダイナミックさも持ち合わせている。緩急をうまくつけたドラマチックで緊張感溢れる、すばらしい、よくまとまった作品である。
やはり、歳月が流れると、物事は印象も変わるものですね。
昔、いまいちでも、改めて聴きなおすと、また感想も変わるかも知れませんよ。

2008年4月14日月曜日

The Best Thing Shelter Me / Richard Page



たまには、こういう音楽もいいものだ。
気楽に聞き流せる、決して内容がないという事ではありませんよ。
この人 Richard Page が歩んできた経歴を考えると、少し枯れた歌声やメロディーなどがジワジワと心に染みわたってきそうだ。
78年に Pages でデビュー、音楽的にも高い評価を得るが、商業的には成功できなかった。その後あの Mr.ミスター を結成、全米ナンバー・ワンという栄光を手に入れた。その3年後にはアメリカの音楽業界の恐さを知るはめになる。
かってのナンバー・ワン・グループもヒットがなくなると、レコード会社は、そしてファンは、こうまで冷たくなるのか、という現状を。
ここ十何年かは、どちらかというと日陰人生を送ってきた Richad Page だが本当に久しぶりにソロ・アルバムという形で歌声が聴けた。
決して派手さはない。いや、むしろ地味という言葉で形容してもおかしくないサウンド。アコースティックな手触りを大事にしながら、そこに乗る Richard Page のなんともヒューマンな声、そして旋律。
これは、まさに Richaed Page 個人の素顔を描いた真の ‘ソロ・アルバム’ である。
最後に Stevie Wonder の曲で締めくくっているのも彼らしいなー。 

2008年4月13日日曜日

日本最高のプログレ・バンド 夢の丘 / KENSO


KENSO を知ったのは数年前くらいである。
日本にもプログレ・バンドが結構、予想外にたくさんあるんだということも知ってはいるが、その全てを知っている訳ではありません。日本の GENESIS と言われた‘新月’とか難波弘之氏のセンス・オブ・ワンダーもしくは‘美狂乱’とかそんな程度です。
この「夢の丘」は KENSO の最高傑作と言って良いほどの高水準の内容です。他のバンドとは格段にレヴェルが違うといった演奏です。
そのサウンドは深みや広がりがあり、これは一朝一夕に得られたものはない。メロディー、ハーモニー、リズム、効果音に至るまで、あらゆる要素が確実に必然性を持ち、いわば幾何学的な相乗効果をもって成立する中で、あたかも内部からの化学反応により湧き上がってくるかのような力強さを湛えている。
残念ながら、プログレといういまでは少数なジャンルの為か、商業的には成立する訳もなくメンバーがそれぞれ本業を持っているのもおもしろい。リーダーで ギター担当の清水氏は本業が歯科医だそうです、ビックリしました。

2008年4月12日土曜日

起死回生の傑作! A Trick of the Tail / GENESIS



問題作「幻惑のブロードウェイ」を最後に GENESIS の看板であった

Gabriel が脱退してしまった。他のメンバーより Gabriel が一歩先へ行ってしまったのだろうか?

正直、誰もが GENESIS は終わったと思いました。 Gabriel の代わりは居ないと。

しかし、しかし、本当にまさかのビックリでした。

ドラムの Phil Collins がリード・ヴォーカルを兼任するなんて、大丈夫か?しかし意外と上手い、声もなんとなく Gabriel ぽっく聴こえるしまさか、まさかの逆転満塁ホームランなのでした。
新生 Genesis の幕開けのきょく「ダンス・オン・ア・ボルケーノ」は以前とは違ってリズムが特に強調された曲で Brand X での Phil のドラムが想像される。ラストの「ロス・エンドス」は GENESIS のライヴや Steve Hackett のライヴでは定番のインストールメンタルの曲です。
私の好きな曲は2曲目の「Entangled」と4曲目の「Mad Man Moon」です。この2曲は英国の匂いがプンプンします、牧歌的な曲調から後半ぶ厚いメロトロンがかぶさるところとか、語り掛けるようなピアノのイントロの場面はまさに鳥肌ものです。
ここでは後のポップな GENESIS は想像もまだ尽きませんね。

2008年4月11日金曜日

英国を売ってしまいました。 Selling And By The Pound / GENESIS


30何年か前、自分が高校生の頃、 GENESIS は全くといってほど日本では無名だった。当時は情報じたいが、あまり無かったのだ。せいぜい「ミュージック・ライフ」ていう音楽雑誌で情報を集めるくらいでしたね。写真といおうか映像なんて、もう全く無いんです、もうジャケットやタイトルで想像するしか無いんですよね。

この GENESIS の邦題「月影の騎士」は本当にレーコード屋さんで偶然目にしたのだ。たぶんヨーロッパの中世的なジャケットの絵に惹かれたんだと思う。高校生だったので買うかどうかその場で随分悩みました、お金ないですからね、でもジャケットの絵の雰囲気を信じ買ってしまいました。その決断は正解でした。

内容についてはいまさらなんですけど、GENESIS のアルバムの中でもベストと言う人も多いほど良いです。 Peter のヴォーカルと Tony 、Phil 達のバックの演奏力が互角になってきて、いわゆる名演が多いですね。後に Steve Hackett のフェバリット・プレイとなる「Firth of Fifth」でのギター・ソロは有名。「More Fool ME」では初めて Phil Collins が歌い、その後の大活躍を予感させる。もちろん主役の Peter Gabriel の演劇がかった歌いまわしもすばらしい、そしてこの中世の御伽噺シリーズもここで頂点を向かえ終わりを迎えるのであった。

2008年4月10日木曜日

恐るべき静寂 Tai Phong



ようこそB級プログレ・ワールドへ

B級といっても、けして内容が悪い訳ではありませんよ、知名度で少し落ちるということぐらいですけど。


この Tai Phong ですがフランスのグループです。メンバーにはベトナム人が2人居ます、エ!ベトナム人がプログレって本当ですかー?

写真をみてもルックスが全然垢ぬけていません。はっきり言ってダサいです。しかし曲はなかなかスバラシイですね、英語で歌っていますが、ところどころフレンチ・ポップスな雰囲気もあります。2曲目「Sister Jane」は美しいポップなバラード、名曲と言ってもいいでしょう、おもわず口ずさんでいました。
洗練された叙情性、確かな演奏力と曲構成、そして見事なコーラスワークと Tai Phong は Atoll と並んでフランスの代表的なプログレ・バンドになりました。
その後セカンド「WINDOWS」を発表、これもスバラシイ出来です。やがてリーダーのベトナム人 Khanh と甘い歌声の Jane との確執が強まりバンドは分裂したままサード・アルバムを発表、何故かこのアルバムが一番プログレ的で、内容も悪くはありません。まさにラスト・フライトでした。
3枚のアルバムを残し、Tai Phong は解散、短命でグループは終わりましたが、記憶の中には強烈な印象として残っています。特に日本人の琴線に触れるというか、忘れられないサウンドです。30年たっても自分のなかでは全然色褪せてなんかいません。

2008年4月9日水曜日

これってプログレですよね? OFFRAMP / Pat Metheny Group


青春時代をプログレ、AOR、フュージョン と聴き渡り歩いていた自分が、音楽誌「アドリヴ」でこの Pat Metheny Group を知ることになったのは、まあ当然の成り行きだったんですが、とにかく傑作です。
カテゴリー的には Jazz にはいる?みたいなんですけど、そんなのどうでもいいですよね。だってシンセサイザーが大幅に使用されているし、ギターも、当時注目されていた楽器ギター・シンセサイザーを使っているしね、確か Allan Holdsworth もこの当時使っていたけど、みんなどれも ‘いまいち’ って感じだったけど Pat Metheny は上手く使用して、他のギタリストはみんな使うのをあきらめたみたいだけど、Pat は今でも多様していますね。サスガデス!
自分はキーボードの Lyle Mays の弾くシンセ・ストリングスの音を聴いてすぐに、あ、これプログレだと感じてしまいました。少し暗めな陰りあるトーンがまさにプログレ的であるし、2曲目の「ついておいで」なんかは、たんたんとしたリズムの上を Lyle のシンセ・ストリングスが包み、もの哀しいシンセ・ソロ やがてそれにみちびかれ始まる Pat のギター・シンセのソロはだんだんと高みに達し、最後はまるで雄たけびのようなフレーズを弾きまくり この展開 ドラマチックでプログレです。
自分は Pat metheny はドライヴのBGMでよく流しています、時々風景と曲がドンピシャでマッチすると最高な気分になります。

2008年4月8日火曜日

大人の色気? Larsen Feiten Band



80年代になると、好きだったプログレも衰退しはじめ、また自分も二十歳頃だったので、少し色気がではじめ、俗にいう AOR 的な音楽も聴く様なったのですよ、恥ずかしながら。

Larsen Feiten Band は、そのての雑誌 「アドリヴ」の記事で知りましたが、どちらかというとジャケットがカッコ良かったので買いました。

プログレばかり聴いてきた自分は、最初は なんだこりゃ、軽薄なサウンドだと、しかし不思議とまた聴きたくなるというか飽きのこないアルバムだと少しずつ思うようになてきたのだ。

今ではすっかり二人のファンです。Neil Larsen のオルガンの音もフレーズもたまらなく好きです。Buzz Feiten のギターも鋭くてカッコ良く思える今日この頃、まさにもう30年も愛聴しています。レゲエっぽい6曲目の「モーニング・スター」に完全にノック・アウトされました、カッコ良すぎるよ!ラストの「アステカの伝説」は Larsen のオルガンが渋いちょっとミステリアスな雰囲気で上品なこれぞフュージョンって感じ、これも大好きなんです。

最近の Larsen の写真を観ました、すっかり頭がハゲテてました、残念!

スミマセン、人の事 自分も言えませんでした、トホホ・・・・。

2008年4月6日日曜日

プログレこそ我が人生! On An Island / Dave Gilmour


はじめまして、
「親父 Musik 通信」の富田です。
いまでこそ親父ですが、35年前は若かったんです!あたりまえか。
時は1970年代、いろんなジャンルの音楽が混ざり合い、次から次へと新しい聞いた事もないようなサウンドが生まれていた時代。まさにそんな時に自分は青春時代を送っていたのでした。
中学生だった頃、初めて Pink Floyd を知りました。
「原子心母」 「おせっかい」 を聴いてすごく感動したのを覚えています。その Pink Floyd のメンバー Dave Gilmour の約30年ぶりのソロ・アルバムです。
30年前のソロ・アルバムも凄く良かったけど、今回の作品は30年という歳月を得て、より一層内容に
深みが感じられ、プログレというか これぞ大人のロックという感じかな。
Gilmour のギターの音色って凄く艶があって、今回も派手ではないものの一音、一音、心に染み渡ってくる本当にすばらしいフレーズを弾いています。
35年前 Pink Floyd で Progressive Rock に魅せられ、今なおあくなき探求をつずけて、
この Gilmour のアルバムである意味において終着地に着いた、そしてまた新しいスタート地点に立った思いがする親父なのだ。
プログレこそ我が人生、 プログレ万歳!