2008年5月12日月曜日

Patrick Moraz / I 驚異のラテン・プログレ


Patrick Moraz 初のソロ・アルバム。
YES が「リレイヤー」発表以降、暗礁に乗り上げ格メンバーがソロ・アルバムを企画していくなか、YES 在籍中にリリースしたが、結局この作品が高い評価を得たことで YES の脱退が早まったのは、なんとも皮肉な現実となってしまった。
Patrick Moraz は70年代の他のキーボード・プレイヤーによくある形式美などが全くない。ピアノといい、シンセサイザーといいアプローチがジャズとクラッシックの絶妙な変態的なフレーズ感、壷にハマッテしまうと病みつきになってしまう。ありきたりさは全然感じられない。
Patrik Moraz スイス出身で、クラッシクを勉強、コロンビア大学で音楽を学び、プログレとラテン・ミュージックに傾倒したバックボーンもユニークだ。ブラジルのパーッカッション・グループを起用して、レイ・ゴメス ジェフ・バーリン アルフォンソ・ムーザン アンディー・ニューマーク と言った優れたミュージシャンを起用、ラテン・プログレという新たなジャンルを確立した偉業は多いに評価すべきだ。
この後、本作も含めブラジル3部作を制作、次回もなかなか良い、日本のギタリスト 渡辺香津美のアルバムでもギターとシンセの強烈バトルを繰り広げている。

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